2020年1月20日
カラフルでハッピーな世界観と、世界を驚かせる写実性。変幻自在の作風で人気の現代アーティスト、アリカワコウヘイ!の展覧会が今年も東京の表参道ヒルズで開催されている。毎年恒例の個展だが今年は海外からの来場も増え、会場内は様々な言語が飛び交う賑わいを見せている。
キラキラ輝く瞳で未来を見つめる、頭に王冠をのせた男の子。
現代美術作家アリカワコウヘイ!(MBG arts所属/ 運営:studio-a株式会社)が描くメインのキャラクターである「マシューくん」は全国の有名百貨店のアート売り場で10年ほど前からファンを増やしてきた。
幼稚園の園服風の緑色のジャケットがトレードマークのマシューくんだが、今年は宇宙飛行士の姿に変身。
この「スペースマシューくん」の特大タペストリーが飾られたガラス張りのギャラリーには、従来のアリカワファンに加え、表参道を通りかかった人たちも「かわいい!」と思わず声を上げながら入ってくる。
アリカワコウヘイ!は、出身地の沖縄で毎年開催される大展覧会では2週間で1万人を集める人気現代アーティスト。沖縄県内では公共のラッピングバスのデザインや放送局のキャラクター提供、沖縄県薬剤師会のおくすり手帳のデザイン提供などアリカワ作品を目にしない日はない。3年ほど前からは海外での活動も増え作品がフランスのアートフェアから公式招待されるなど着実に世界にファン層を広げている。
昨年6月に茨城県つくば市に自身初となる常設ギャラリーと制作スタジオをオープンし、今回の「スペースマシューくん」は宇宙開発の街つくばから着想を得た新シリーズで、東京では初公開となる。
また、誰もが押し花かと見まごう驚異的な写実性と、どこか和を感じさせる奥深さが魅力の「wavering flowers -ユラメクハナ-」シリーズの最新作「鏡花水月ノ図」はアリカワの近年の作品の中では特筆すべき必見の
傑作だ。
展覧会期間最初の3日間で昨年の動員数を超えた注目の展覧会は1月21日(火)まで表参道ヒルズ1階のギャラリーKOWA(東京都渋谷区神宮前4−12−10)にて開催中。
週末のお出かけ先に選んでみては。